和歌山県の農産物生産会社から温州ミカンとミカンゼリーをだまし取ったとして、米沢、小国、南陽の各署は11日、詐欺の疑いで、広島県西区己斐大迫3丁目、会社役員大川国雄容疑者(64)=詐欺罪で起訴済み=を再逮捕した。「身に覚えがない」と容疑を否認している。
逮捕容疑は昨年12月中旬、和歌山県有田川町の農産物生産会社の50代女性社員にファクスで商品を注文。電話で「品物が届けば、すぐに振り込むから」などとうそをつき、温州ミカン120キロとミカンゼリー160個(販売価格計8万8400円)を3回に分けてだまし取った疑い。
米沢署によると、大川容疑者は「高国」という会社名を名乗って注文。女性は請求書を送っても入金がなく、連絡が取れなくなったことから、ことし5月、和歌山県警湯浅署に届け出ていた。
大川容疑者は先月18日、小国町に住む60代の農家から県産ブランド米「つや姫」60キロをだまし取ったとして逮捕された。同様の手口で特産品がだまし取られる被害がこのほか、東北、北陸、九州などの10県で20件以上確認されており、被害額は400万円を超えるとみられる。